「ニューカマーズ・ヴュー2012」イミグレーション・ミュージアム・東京にむけて

第2回目の2012年度は、5名の小金井市在住者及び市内への通学者が、IMMのメンバーとして市民によるコミュニ
ケーション・プロジェクトを実施しました。メンバーは自らの関心からテーマを導き出し、外国人の方々へのコンタクト、
コミュニケーション、作品制作、展示までを行ないました。

設定されたテーマも、季節感/遊び歌/心象風景/生活の違和感/路上観察など多岐にわたっており、多様な人々の視点や
価値観、世界観のズレ等をさまざまな方法で感じられるように展示されました。

期間:2012年3月17日(土)〜3月31日(土)
時間:14:00〜19:00(イベント開催日は別時間)
場所:小金井アートスポットシャトー2F(小金井本町6-5-3)
入場料:無料(※有料イベントあり)

市民によるコミュニケーション・プロジェクト

大久保 藍乃「あそびうた と あそぶ」

人々の生活の中で歌い継がれてきた「あそびうた」。在留外国人から幼い頃親しんだ「あそびうた」を習い、
その曲にまつわる独自の思い出などをインタビュー。そのメロディを音符に起こして編曲し、インタビューから得た
思い出をモチーフにして、それぞれの「あそびうた」を絵本のような楽譜として展示。
展示期間中にはライブ日をもうけ、それらの曲を実際に演奏した。

平田 栄美「常識 ー日本人の場合ー」

小金井周辺に滞在している外国人に、実体験に基づいた日本人の不思議な点、可笑しい点、興味深い点、
理解しがたい点を取材。私たちが当たり前だと思っていることは、もしかしたら外国人に奇妙に思われているのかもしれない。
取材によって明らかとなった日本と外国の価値観の違いを4コマ漫画のようなイラスト提示した。

宮下 美穂「tell me your inner landscape」

インタビューを受ける外国人の前に白い紙を置き、その上に大切な写真を配置、あるいは描写をしてもらい、
なぜその画像がたいせつなの?といった質問を投げかける。問いと応え=対話を繰り返すことで、その人の暮らした
土地の風景、家族の様子、本人も忘れていた小さな大切な思い出が明らかになってくる。
国籍は違えども、人の心の奥底には大切な風景があり、その思い出を共有することは聞き手である制作者自身への
励ましにもなった。

山中 元「世界風物詩巻」

日本人にとって四季の変化は当たり前という感覚がある。しかしそれが他国の異なる気候風土や文化の中で 生活し、
価値観を形成した人であった場合どうであろうか?海外からの移住者が日本に住んでいて感じる一年の季節感を
ヒアリングし、作品化する。
日本人があっと驚くような意見や考えが得られるのではないだろうか。

北川 麻衣子「新 小金井路上観察学」

外国人から見た小金井とは?市内をベースに生活をしている外国人居住者が、毎日のように使用する通勤・通学経路の、
なかで小金井の景色をどのような視点で捉えているかを取材、記録するプロジェクト。
実際に搔き起こしてもらった目的地までの地図をもとに、彼らと路上観察を行うことで、新たな街の鑑賞法を見いだす
ことを目的とした。

●会期中イベント

ライブ・パフォーマンス:「wasurenaide」

日時:3月20日(火・祝)16:00-
参加費:500円

出演:リサ・ガーシュテン/Lisa(leah) Gershten(童謡歌手)

外国人の母国で歌い継がれている「あそびうた」を取材し、自らが歌う大久保藍乃(市民によるコミュニケーション・
プロジェクト)の演奏に対して、異文化の背景を持ちながら「日本的なもの」としての童謡に魅入られ、それらを
歌い継いでいる米国人歌手リサ・ガーシュテンをゲストに迎えます。

二者の共演で顕在化される表現の異質性と同質性にご注目ください。

【ゲストプロフィール】

リサ・ガーシュテン/Lisa(leah) Gershten(童謡歌手)
米国・ロスアンゼルス出身の童謡歌手。母国では実験的なパフォーマンス・アーティストの経歴を持つ。
1990年代明けには大野一雄に師事。しかし間もなく、視覚障害者用信号から流れていた「とおりゃんせ」の
旋律を聞き童謡に目覚める。1998年より京都をベースに日本の童謡、唱歌、民謡などを歌い始め、現在は
250曲以上のレパートリーを持つ。常にア・カペラでステージに立つスタイルで、地元京都の寺院や長編
カフェ・養護施設・学校などで定期的なコンサートを実施すると共に、ラジオ番組に出演。彼女に取材した
ドキュメンタリー(2002年 NHK制作)も放送されている。

トークイベント:「多文化共生シアター・可児市における実践」

日時:3月24日(土)18:00~20:00
ゲスト:田室寿見子(演出家/Sin Titulo代表)
聞き手:岩井成昭(美術家)

多文化共生の環境をアートによって促進する。わが国でも始まっているこのような試行の中で、岐阜県可児市のケースを
紹介します。2008年から毎年、地域の外国人と日本人混合のメンバーを組織して制作された4つの演劇作品のダイジェスト
映像を上映しながら、同シアターの構成・演出担当の田室氏が解説します。

【ゲストプロフィール】

田室寿見子(Sin Titulo代表/東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センターフェロー)

2004年にパフォーマンス・ユニットSin Tituloを設立し、プロデュース、演出、俳優を担当。
日本外国特派員協会などで、多国籍アーティストと多言語のパフォーマンスを展開。
2008年より可児市文化創造センター「多文化共生プロジェクト」ディレクター。2011年より、
可児市国際交流協会主催「防災ワークショップの多国籍ファシリテーター養成講座」コーディネーター。
および、多文化演劇ユニットMICHIのプロデューサー。

▽Sin Titulo
「Sin Titulo」とは、スペイン語で「無題」、「無学」、「無肩書き」の意味。
人種や国籍、ジャンルなどの隔たりを越えたパフォーマンス創作を目指し、2004年に田室寿見子が設立。
多国籍アーティストとともに、多言語での上演を基軸としている。

Sin Titutlo 公式サイト:http://www.sin-titulo.org/ ブログ:http://sintitulo.exblog.jp/

企画/監修 岩井成昭
運営・制作 IMM事務局スタッフ

小金井アートフル・アクション!×東京アートポイント計画

主催:東京都、東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団)、小金井アートフル・アクション ! 実行委員会
助成:財団法人 アサヒビール芸術文化財団

●東京アートポイント計画とは」

「東京アートポイント計画」は、東京の様々な人・まち・活動をアートで結ぶことで、東京の多様な魅力を
地域・市民の参画により創造・発信することを目指し、「東京文化発信プロジェクト」の一環として東京都と
公益財団法人東京都歴史文化財団が展開している事業です。